TOP 会社概要 サービス内容 プロフィール Q&A
What's New お問合せ      

« 伝えるべきもの、思いと言葉について | メイン | メディア掲載 「AERA」2008.5.19号 »

NASA対中小企業の対決が見たい

皆さんは「山本化学工業株式会社」という会社をご存知でしょうか?

どの町にもありそうな普通の屋号のこの会社。大阪にあって資本金1千万円、
従業員70人の中小企業です。会長、社長をはじめ役員全員が山本さんという、
典型的な同属企業。
その、ちっちゃな山本化学が「ニッポンの救世主になるかも知れない」ということで、
今、がぜん注目を集め始めました。

というのは、北京オリンピックの水泳競技の話。

開催まで100日を切った今頃になって、日本の水泳界に波紋が広がっています。
今年の水泳世界新記録のうち95%がイギリスのスピード社製の水着だった。
日本のトップ選手がスピード社製の水着で泳いだら軒並みタイムがアップした。
この「とてつもなく速い水着」を使わせろ、と日本の代表選手から水泳連名に
対して要望する声が上がっているというのです。

日本ではスポンサードの関係で、本番ではアシックス、ミズノ、デサントの国産
3社のものしか使えないことになっています。

しかしいくらスポンサーといっても、100分の1秒を争う水泳の世界で、水着に
よって明らかにハンデを背負うのでは、選手としては納得できない。そこで
水連では日本の3社に、今月末までにスピード社製を上回る機能の水着を作れ、
という注文を出しました。

常識で考えるとむちゃくちゃな話。いくら世界のミズノさんでも、そんな簡単に
開発ができるわけありません。

そんな時注目されたのが、大阪に本社を置く特殊素材メーカー、山本化学です。

同社はもともと、特殊ゴムを作っていて、おもに医療用の素材やダイビング用の
ウェットスーツの素材をスポーツメーカーに卸している開発型BtoBメーカー。
中でもトライアスロン用のウェットスーツ素材では世界の90%のシェアを持つ、
知る人ぞ知るニッチトップ企業なのです。

同社がつくった素材「バイオラバースイム」は水の抵抗が極端に少なくて、
数値的にはスピード社製よりも上だとか。世界ではニュージーランドの会社が
これに目をつけ、素材として採用し国際水連の認可を取っているそうです。

ミズノは東レ、そのほかも別の大手メーカーの素材を使い、中小企業である
山本化学の素材を使わなかった(つまり、バカにしていた)わけですが、ここに
来て会社の規模がどうのこうの言う状況ではなくなってきました。

ミズノやアシックスがこれからどういう対応をするのか注目ですが、私もぜひ、
山本化学の「バイオラバースイム」を使ってみて欲しいと思う。なぜなら、
スピード社の水着素材はNASAと共同開発し、めちゃくちゃ開発費をかけた
超高級素材。一方は大阪の中小企業が独自の技術で開発した素材だから。

大阪の中小企業対NASA、この対決が見られるということは、水泳の競技に
対する興味がぐっと増します。

まるでF1を見ている感じでしょうか。例えばフェラーリ対スーパーアグリ。もし、
北島康介が「バイオパワースイム」でスピードの水着の選手に勝って金メダルを
取ったら、そりゃもう山本化学さん、とんでもないことになりますね。
オリンピックではテレビもこのあたりを煽るんじゃないでしょうか。

逆にもし、ミズノなどが会社のメンツや政治的理由で山本化学の素材を使わな
かったとすれば、日本選手が負けたときには必ず言い訳にされますね。

いずれにせよ、ここに来て山本化学の株が急上昇していることは間違いない
(ま、上場会社じゃないので株は買いたくても買えませんが)。

中小企業であっても、世界に通用するオンリーワンの技術を持っていれば、
いつかスポットが当たる、という例を見ることができそうです。

投稿者 prism : 2008年05月12日 23:21

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.dekiruzo.net/weblog/mt-tb.cgi/79

コメント

コメントしてください




保存しますか?

(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)