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現代の味ことば

12/17付の産経新聞朝刊に、「現代の味ことば」に関する調査結果、という
記事が載っていて、興味深く読みました。

記事によると、ミツカングループが行った調査で、10代、20代の若者中心に
新しい「味ことば」が生まれてきているとのこと。例を挙げると
「がっつり」は量の多さを表し、「がっつり食べる」というとお腹いっぱい食べる
こと。カロリーたっぷりという意味もある。
(今はやりの「メガ盛り」はまさに「がっつり」食べるためのメニューなのですね)

「まじヤバイ」は、「ものすごくおいしい」ときの表現。細かな味の表現はでき
ないけれど,とにかくおいしい。昔の表現なら「ほっぺたが落ちそう」なほど
うまいという意味。
(最近「やばい」という言葉が肯定的に使われているのを聞いて違和感を覚え
ているのは私がオッサンだから?)

ほかにも「ドクロ」は「まずい」という意味で「ドクロカレー」などと使われる。
「オニ」は「とっても」と同じ意味で「オニうまい」みたいに使うのだそうです。
(うーん、オッサンは「チョーまずい」「激ウマ」ぐらいで勘弁してほしい)

このほか、「ふわふわ」「つるつる」など食感を表す擬音語・擬態語から一番
好きな「食感ことば」を選ぶという調査もあり、その結果、ベスト3は①もちもち
②シャキシャキ③サクサクだったとか。

最近、わが香川の讃岐うどんでも、固めで腰の強い「しこしこ」麺から、少し
やわらかくて粘りのある「もちもち」した麺に顧客の嗜好が変わってきたという
ことを、ある製粉会社の方に教えてもらいましたが、その傾向は讃岐うどん
だけではなくて、全国的な流れだったんですね。

日本人は食感に敏感で、日本語には食感を表す表現が他の言語と比べて
多くあるということも書かれています。食感とは味やにおいの表現ではなくて
「パリパリ」「ネバネバ」など歯ざわりや舌触りを表すもの。食品関係の公的
機関の調査では日本語には445もの食感表現があり、英語77語、中国語
144語、フィンランド語71語など他の言語と比べて圧倒的に多いのだとか。

このように、味や食感の微妙な違いを表現する言葉という道具がたくさんあっ
たからこそ、日本の料理人の腕が磨かれ発展してきたのでしょう。ミシュラン
にいきなり170店もの星つきレストランが掲載された背景も、そこにあるのか
も知れません。

日常の食事でも、味や食感をうまく表現できれば、食事のときの会話が弾む
でしょうし、こうした擬音語や擬態語が自由自在に使いこなせるようになれば、
彦麻呂みたいな「グルメレポーター」にだってなれるでしょうね。

ただこれから先、「おいしい」の表現が「まじヤバイ」「オニまずい」だけになっ
たら、日本の繊細な食文化が崩壊するのではないか、と指摘する専門家も
いるそうで、私も全く同感です。若い人たちへの「味ことば」の教育なども「食育」
の一環として取り入れるべきではないでしょうか。

さて、私がこうしたテーマで文章が書けるものミツカンさんが「現代の味ことば」
に関する調査結果を発表してくれたから。この調査はおそらく、自社の商品
開発やマーケティング目的ではなくて、純粋に「ミツカン」の露出を狙ったパブリ
シティネタとして行ったものであると推察されます。

しかし目的が何であれ、世間一般の人が知らなかった結果が出てきたり、興味
深い傾向が読み取れたりした場合は、マスコミが放っておきません。今回の
「味ことば」も、「グルメブーム」の中で我々が普段使っているものの、そこに
焦点を当てた調査がこれまでに無かったため、興味を引く記事に仕上がった
わけです。

ミツカンという会社は、こんな調査パブリシティが「まじヤバイ、オニうまい」ですね。
(「とっても上手」という意味。使い方、合ってるかな?)

ミツカンのニュースリリースはこちら。
http://www.mizkan.co.jp/company/newsrelease/2007news/071108_2.html


投稿者 prism : 2007年12月17日 23:30

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