TOP 会社概要 サービス内容 プロフィール Q&A
What's New お問合せ      

« CSRとPR | メイン | ネット時代の“最強のマーケティング”セミナー »

虚業無常

住友生命保険が12月14日に発表した「創作四字熟語」で、今年の世相を
反映した四文字熟語として「虚業無常」が優秀作品に選ばれました。
このほかには「飲果応報」(飲酒運転問題)や「全国青覇」(ハンカチ王子)
など、なかなか意味深い、というか、うまいこと考えるなあ、と思わず笑って
しまいましたね。

「創作」っていってもモジリとダジャレばっかり。ですが、そんなものでも、
世相を反映しているネタは、こうやって発表すれば必ずニュースになる。
住友生命さん、PRもうまいですね。

さて、「虚業無常」といえば、資本主義のルールや人間としてのモラルを
無視して、巨額の金を集めた「虚業」の経営者たちが、今年は次々と逮捕
・起訴され話題になりましたね。

平家物語の冒頭にある「諸行無常」は「世の中の一切は時の流れとともに
移ろい行く」という意味だそうですが、ライブドアにしても村上ファンドにし
ても、近未来通信にしても、「虚業」の隆盛はほんの短くはかないものなの。
ルールにのっとって、人の心を思いやって、売り手(企業)も、買い手
(顧客)も、そして世間(社会)もすべて良いという「三方良し」を目指さなけ
れば、企業は長く生き残れないということを学んだ一年でもありました。

彼らインターネット世代の経営者たちは、対マスコミのPRの方法も心得て
いたと思います。テレビや雑誌に出まくり、自分のイメージを売り、「時代
の寵児」と言われることで、さらに巨額の金が集まることをよく知っていま
した。

しかし、実態を伴わずに膨らんだ誇大なイメージは、メタボリックシンド
ロームを引き起こす内蔵脂肪のようなもの。いずれ必ず何らかの弊害
をもたらします。たとえば経営者の驕りであり、慢心です。ホリエモンの
「人の心は金で買える」といったセリフは何をかいわんや、ですね。

実は私も、昨年の秋までは、ホリエモンのような「トップをメディアで売る」
というPR手法を素晴らしいと感じ、セミナーなどではベンチャー企業の
PR成功事例としてライブドア紹介していました。われながら、本質を見る
目を持っていなかったことを反省しております。

とはいえ、球団経営やニッポン放送買収、衆議院選挙など、世の中の一
番目立つところに顔を突っ込んで、ほとんどタダで企業の知名度を100%
にした男ですから、その広報的才能は認めずにおれませんが・・・。

こうした「悪質なPR巧者」が目立つおかげで、PR会社の仕事への誤解が
生じているかも知れません。「PRというのは、質の悪いものを言葉巧みに
良いものに見せかけて、一般市民をだます怪しからんもの」という偏見が、
一部の記者さんにあるという話も聞きます。

最近出版された本で、去年の衆議院選挙で自民党のイメージ戦略を主
導したPR会社、プラップジャパンの社長、矢島尚氏の「好かれる方法」が
あります。

この本の中で、矢島氏がPR会社の仕事を面白い表現で書かれていまし
たのでご紹介したいと思います。

***************************
私たちは魔法の杖を振り回してカボチャを馬車にすることはできません。
また、一般の人に催眠術をかけて「このカボチャは馬車だ」と信じ込ませ
ることもできません。その代わり、顔中が灰で汚れている女性の顔を拭
いて、本来の美貌を見出すことはできるかも知れません。さらに彼女を
お城まで連れて行って「この人は王子様のお妃に向いています」とお勧
めするお手伝いもできるかもしれません。

つまり、私たちができること、やっていることはあくまでも、対象が本来持
っている魅力を最大限にアピールするためのお手伝いなのです。魅力を
高める、本来の魅力を知っていただく。その結果、周囲との関係が向上
する。それこそがPRが持つ力なのです。
**************************

PRの仕事は「企業が本来持っている魅力」を、マスコミなどを通じて伝え、
認知度や好感度を上げていくことだという、矢島氏の説明には大きく頷い
てしまいました。

私はやはり、「実業で発展しようとする会社」の経営者の方と一緒に仕事
したい。「虚業」関係の方はお断りですね。

投稿者 prism : 2006年12月21日 12:41

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.dekiruzo.net/weblog/mt-tb.cgi/60

コメント

コメントしてください




保存しますか?

(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)